私たちが普段普通に食べているものの中に、柴犬が食べてしまうと死に至るような危険な食べ物があるのをご存知でしょうか?
柴犬と暮らすにあたり飼い主として、愛犬が危険な食べ物を食べてしまわないようにしっかりと確認しておきましょう。
そこで今回は、人間の食べ物の中で、柴犬が食べると危険なものをその対処を含めてご紹介します。
目次
柴犬が食べると中毒症状を引き起こすといわれている食べ物
犬が食べてしまうと、中毒症状を引き起こしてしまう食べ物をご紹介します。
家の中に保管する場合にも、犬が届かないところに置いておきましょう。
玉ねぎ
犬に危険な食べ物として、玉ねぎは有名です。
犬が玉ねぎを食べてしまうと、玉ねぎ中毒という中毒症状を引き起こしてしまいます。
玉ねぎ以外でも、ネギ類のネギ、にんにく、ニラなども同様に、犬にとっては危険な食べ物なので注意が必要です。
犬が誤って口にすると、ネギ類に含まれる「アリルプロピルジスルフィド」という成分が、犬の赤血球のヘモグロビンを酸化させ、犬が貧血を起こしてしまいます。
「アリルプロピルジスルフィド」は、調理しても毒素は失われないため、ハンバーグや餃子などネギ類が入った料理にも注意が必要です。
ネギ類は犬にとって非常に危険な食べ物なので、故意にあげることはもちろん、誤食にも注意しましょう。
チョコレート
犬にとって、チョコレートも中毒を引き起こしてしまう危険な食べ物です。
チョコレートの主成分のカカオに含まれる「テオブロミン」という成分が、犬の体にとって有害な物質といわれています。
人間と違い、犬はこの「テオブロミン」の分解・排出の機能が弱く、体内にとどまってしまうため、下痢や嘔吐をはじめとする症状が出てしまいます。
この「テオブロミン」はカカオに含まれているため、チョコレート以外にもココアやチョコの使われたクッキーやパンにも注意が必要です。
キシリトール
キシリトールは、虫歯予防効果のある成分として知られていますが、犬の体に有害な成分といわれています。
キシリトールが犬の体にとって有害な成分として認識されたのは、2006年頃からです。
そのため、それまでは犬のデンタルケア用品や歯磨きおやつにキシリトールがつかわれていたこともあります。
ところが、キシリトールを大量に摂取した犬が意識不明になるなどの事故が発生し、キシリトールが犬の体にとって有害なものだと広まっていきました。
キシリトールによる中毒症状の原因は、犬の体内の血糖値を下げ、低血糖状態になってしまうことです。
放っておくと意識を失ってしまうこともあるので、犬の様子が普段と違うなどの場合には、早めに動物病院へ連れて行きましょう。
犬のデンタルケアには、犬専用のものを使い、人間用のキシリトールガムなどは使用しないようにしましょう。
また、人間のキシリトールガムや歯磨き粉が愛犬の口に入らないように注意してください。
ナッツ類
ナッツ類の中には、犬に与えると中毒や消化不良による下痢などの症状を引き起こすものがあります。
中でもマカダミアナッツは、原因ははっきりしていないものの、犬が食べると中毒を起こしてしまうため特に注意しましょう。
他にも、くるみ、ピーナッツ、アーモンドなどナッツ類は消化が良くないので犬に与えることはやめましょう。
人間用のおつまみなどのナッツには、塩や油分が多いため、そういった理由からもナッツ全般として、犬に与えることは避けてください。
ぶどう(レーズン)
りんごやバナナ、いちごなど犬が食べても大丈夫な果物は多くありますが、ぶどう(レーズン)は犬に与えると急性腎不全を引き起こすケースがあり、犬にとって危険な食べ物です。
原因ははっきりわかっていないものの、小型犬は特に体が小さいため、少量でも中毒症状を引き起こす可能性があるので、特に注意が必要です。
果物の中でぶどう(レーズン)と同様に危険なものとしては、マスカット、いちじく、ざくろ、プルーン、レモン、グレープフルーツ、ドライフルーツ、すだちなどがあります。
家の中や外出中にも、愛犬の口に入ってしまわないように注意してあげましょう。
アボカド
海外ではドッグフードにも使用されているアボカドですが、実は犬にとっては中毒を引き起こす危険な食べ物です。
これは、日本で流通しているグアテマラ種のアボカドが、犬の中毒症状を引き起こす「ペルジン」を多く含んでいるためといわれています。
同じアボカドでも品種によって危険度が異なるため、日本でよく食べられているアボカドには注意しましょう。
アルコール
アルコールは犬にとってとても危険なものです。
飼い犬が飼い主さんが目を離した隙にお酒を舐めてしまい、亡くなってしまったという悲しい事故も起きています。
アルコール度数や犬の体重によって致死量は異なりますが、小型犬の場合はアルコールを少し舐めてしまっただけでも、危険な状態になってしまうことがあります。
食卓やリビングでお酒を飲む場合には、愛犬から目を離さずに、アルコール類の誤飲に注意しましょう。
塩分の強いもの
犬の体には、人間ほどの塩分は必要ないといわれています。
そのため、愛犬に人間の食事やお菓子のような塩分の多い食べ物を与えてしまうと、心臓病などの病気になりやすくなるといわれています。
これは、犬の体内の塩分濃度が高まり、その濃度を下げるために心臓のポンプ機能に負担がかかるためです。
この状態が続くと、犬も高血圧も引き起こしてしまいます。
飼い犬に食べ物をねだられて、ついついあげてしまうという飼い主さんも少なくないですが、愛犬の健康を考えて我慢しましょう。
危険な食べ物をもし愛犬が食べてしまったら
もし、犬にとって危険な食べ物を愛犬が食べてしまった時には、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
飼い主さんがわかる範囲で、何を・どのぐらい・いつ食べたかという点を獣医さんに説明できると治療に役立ちます。
動物病院での処置
犬が危険な食べ物を食べてしまった場合の動物病院での処置は、以下の4つに分けられます。
- 薬によって吐かせる
- 胃を洗浄する
- 便と一緒に排泄させる
- 点滴を行い、毒の濃度を下げる
このように、危険な食べ物が犬の体内に入ってしまうと、動物病院で処置をしてもらうことが必要となります。
愛犬の体にも負担がかかってしまうので、誤飲誤食を未然に防げるように、飼い主としてしっかり愛犬を管理してあげてください。
犬の拾い食いとは
犬の拾い食いとは、飼い主の許可なく道路などに落ちている食べ物などを口にすることを指します。
犬が危険な食べ物を口にしてしまうケースとして、家の中だけでなく散歩中にも危険がたくさんあります。
家の中での誤飲誤食は、飼い主さんがしっかりと食べ物の保管場所などを管理することによって、ある程度防ぐことができます。
しかし、外を散歩中の場合には、外にはどこに何が落ちているか飼い主さんも把握できていないため、管理が非常に難しくなります。
そのため、愛犬が外で誤飲誤食をしないように、拾い食いの癖があれば直しましょう。
公園にはお菓子が落ちていることもある
公園は、子どもから大人まで色んな人が様々な目的で利用しています。
そのため、犬にとって危険な食べ物や異物が落ちていることが多くあります。
実際に、節分には公園内に豆が落ちていたり、チョコレートやクッキー、ポテトチップスの残骸が落ちていたりすることは珍しくありません。
夜に散歩する時にはライトなどを持参し、愛犬が危険なものを食べてしまっていないか、しっかりと見てあげましょう。
食べさせすぎに注意な食べ物
少量であれば、愛犬に与えても急激な体調不良を引き起こすことはありませんが、食べさせすぎに注意が必要な食べ物をご紹介します。
人間用の乳製品
人間用の牛乳やヨーグルトは、少量であれば愛犬に与えても危険ということはありません。ただ、下痢や肥満につながってしまうため、毎日あげたり大量にあげたりするのはやめましょう。
ペット用の牛乳が販売されているので、そちらをあげるようにしましょう。
基本的には人間の食べ物はあげない
私たち人間の食べ物は、犬には消化しづらかったり、塩分や脂質などが高かったりと、犬にとって必要のないものが多くあります。
ドッグフードで十分な栄養をとれている
普段、市販のドッグッフードを愛犬に与えている方が多いですが、このドッグフードは総合栄養食と呼ばれ、これだけで犬に必要な栄養素を満たしています。
そのため、おやつや人間の食べ物を追加してあげる必要はありません。
ドッグフードを食べなくなることも
人間の食べ物を頻繁に与えると、愛犬がドッグフードを食べなくなってしまうケースがあります。
やはり人間の食べ物は味が濃く犬も食べたがるので、それを続けてしまうとドッグフードを食べなければ人間の食べ物がもらえる、と犬が覚えてしまいます。
そのため、ドッグフードを食べないからといって、食欲がないなら人間用の食べ物をあげようという発想はやめましょう。
肥満にもつながる
人間の食べ物は、犬にとって塩分が高いだけでなく脂質も高く、犬の食べ物として適していません。
普段のドッグフードにプラスして、ちょこちょこと人間の食べ物を与えていると、愛犬が肥満体型になってしまった、ということはよくあります。
私たちとってはほんの一口でも、特に体の小さい小型犬にとっては、かなりの量になってしまうことを忘れないでください。
まとめ〜人間の食べ物は犬の届かないところへ〜
今回は、柴犬が食べてしまうと危険な食べ物についてご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
私たちが普段何気なく食べている食べ物の中にも、愛犬が口にしてしまうと危険なものがたくさんあります。
食べるとすぐに中毒症状を起こしてしまうものや、大量に食べてしまうと危険な食べ物などさまざまです。
ただ、小型犬は特に、私たち人間の1/10以下の体重しかなく、少量でも危険な状態になってしまうことがあります。
飼い主として愛犬の命と健康を守るために、誤飲誤食を防ぎ、愛犬との暮らしをより充実したものにしましょう。
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