じゃあ暑いときに知っておくといい事教えてあげるよ。
目次
柴犬は基本的には暑さに強い犬種
日本に昔から私たち人間と暮らしている柴犬は、日本の四季に順応しやすい犬種です。柴犬は夏の暑い時期と冬の寒い時期に毛が生え変わる「換毛期」があり、それによって体温調節をしています。柴犬の毛の構造はダブルコートという二重構造になっていて、夏の換毛期はアンダーコート(副毛)がごそっと抜けて薄くなることで暑い時期過ごしやすくなります。冬の毛よりもモコモコ感がなくさっぱりした印象になりますね。そうやって自ら気候に合わせて過ごしやすいようにできるんです。
ただ、暑さに強いからと言って何もしないのは良くありません。日本の最高気温は上昇し続けていますし、近年では夏場の猛暑日が続き、3年連続で救急搬送が増えている程私たち人間も熱中症になる事が増えてきています。そんな暑さの中、愛犬に暑さ対策をしないのは非常に危険な事かもしれません。
暑さに強い柴犬とはいえ、暑さを緩和させてあげる対策は必要と考えた方がいいでしょう。
室内飼いの柴犬の暑さ対策
ここからは柴犬の暑さ対策について紹介していきます。まずは室内飼いのワンちゃんにポイントを絞ってご紹介します。
エアコンなしでも大丈夫?
エアコンをどうするかという事が気になる方、多いかと思います。柴犬ちゃんの夏のお留守番の時にエアコンをつけた方がいいのか、つけずにしても大丈夫かという悩みですね。エアコンについてはお家の環境によって変わってきます。例えば、とても風通しが良く、夏でもエアコンなしで涼しいお家の場合はエアコンは必要ないでしょう。ですが、マンションや風通しがあまり良くないお家の場合、エアコンをつけず、窓も締め切ったお部屋では熱が篭り、室内温度が簡単に30度を超えてくるでしょう。そんな中に柴犬ちゃんをお留守番させたとしたらどうでしょう。これはとっても危険ですね。私たち人間に置き換えてもそんなお部屋で長時間いるのは難しいですよね。なのでエアコンを付けずにワンちゃんを部屋に置いておくのはあまり好ましくありません。エアコン代が上がってしまうのではと懸念がある方は、夏場の電気代とワンちゃんの健康とどちらを優先すべきか考えてみて下さい。後者ですよね。
ワンちゃん達の適正な気温は23~28度と言われています。この室内温度が保てる環境であればエアコンがなくてもいいかもしれません。また窓を開けて風通しよく出来る場合も然りです。そうでない場合はエアコンをつけてお出かけしてあげましょう。っぱなしはちょっと気が引ける…という方はタイマー機能を上手に使って
最も暑くなる時間帯だけつけておくという事もできますね。また、扇風機と併用して部屋の空気を循環させると冷房の効率が上がるようです!
FUJITSUゼネラルのHPにとても役立つエアコンの使い方について情報があったので良かったら参考にしてみてください。
温度だけでなく湿度にも注意
温度は勿論の事、湿度も気を付けましょう。というのも、夏場は1年のうち最も湿度が高くなります。実は梅雨の6月よりも7月の方が湿度が高くなるんです!湿度が高いと体感としても暑く感じ、体内に熱が篭りやすく、熱中症などになりやすい状態になってしまいます。また、ダニやカビなども発生しやすくなるので、皮膚トラブルなどもなりやすいんです。ワンちゃんの快適な湿度はおおよそ50%です。じゃあ冷房ではなく、除湿(ドライ)にすればいい?と考えますよね。除湿機能は冷房よりも寒くなってしまうので、寒くなり過ぎないように使いましょう。
室内飼いの柴犬におすすめの暑さ対策グッズ
ここからは夏の柴犬ちゃんのお部屋で使える暑さ対策グッズを紹介します。
大理石のクール(冷感)マット
人工大理石で出来た「まーぶるクールベッド」です。電気や水なども使わず、お手入れも簡単。人工大理石は丈夫で壊れにくいので長く使えます。また、足がついているので床に直接触れないので熱が篭らず、風通しのいい場所に置くと更にひんやり効果が上がるそうです。
価格:3,999円 |
冷感ベッド:ペティオ ひんやりあごのせベッド
夏はワンちゃんの寝床も夏用にしてあげましょう。このペティオのひんやりあごのせベッドは冷感素材を使用しています。縁はメッシュ素材で通気性もよく、快適に眠れそうですね。主な素材はポリエステル・レーヨン・ナイロンで手洗いOK!
サイズ:幅70cm×奥行50cm
価格:3,218円 |
屋外飼いの柴犬の暑さ対策
それでは屋外飼いの柴犬ちゃんの暑さ対策についてご紹介します。外飼いなので室内の様に温度調節は出来ません。なのでどう暑さを緩和するのかという所がメインになってきます。縁側の下やお庭の土の上など、お家それぞれにワンちゃんが涼むスペースに加えて、暑さ対策をすれば尚良しですね。
犬小屋の工夫
まずはワンちゃんの寝床である犬小屋。犬小屋にも暑さ対策の工夫が必要です。まずは置き場所。
特に夏場、犬小屋を置く場所のポイントを3つ押さえておきましょう。
・通気性が良い
・湿気がたまりにくい
また、地面に触れているタイプの犬小屋だと、下からの熱でワンちゃんも過ごしにくいので、すのこを敷いてあげる事で
犬小屋の床とワンちゃんとの間に風が通ります。100均などでも売っているので簡単に出来る工夫ですよ。
犬小屋についてはこちらも参考にしてみてくださいね。
ワンちゃんが過ごすスペースで出来る暑さ対策
犬小屋だけでなく、ワンちゃんが普段過ごす場所にも暑さ対策を施しましょう。涼しい場所が少ないとワンちゃんもあまり動けなくてちょっとストレスかもしれませんよね。
おすすめは直射日光を避ける遮光ネットをお庭につけてあげましょう。これは保育園の庭などでもやっている暑さ対策で、暑い日差しを緩和してくれます。遮光ネットはホームセンターなどで販売されています。値段もお手頃で割と長持ちです。犬小屋だけに遮光ネットを付けるよりも思い切ってお庭全体にやるのがおすすめ。ワンちゃんだけでなく、飼い主さんも過ごしやすくなると思うので是非活用してみてはいかがでしょうか?
おすすめのグッズ
遮光ネット
前述した遮光ネットです。遮光ネットは黒・シルバー・白など種類がいくつかあります。こちらは遮光性が高い黒のものです。使い方はこのリンク先の商品の画像のように屋根から斜めに付けると陰になる範囲が大きくなりますよ。
オーニング用ネット2mX3m/遮光シート 黒/日除けシート/サンシェード/遮熱シート/日よけ風よけネット/ 価格:1,000円 |
クールワン ウェットタイル
屋外で使える冷却板です。タイルに水分を吸わせて、風通しの良い所に置きます。乾く時の冷却効果でひんやりします。冷えすぎに注意がいるほど冷たくなるようです!
クールマットは室内用のものが多い中、屋外でも使える嬉しいひんやりグッズです。
1枚あたりのサイズ:30cmx40cm/重さ:約3.3kg
価格:7,560円 |
水分は十分に用意しよう
室内であっても屋外であっても欠かせないのが水分です。ワンちゃん達は体が熱くなると水を飲んで体温を下げようとします。夏はいつでもワンちゃんがお水を飲めるようにしてあげましょう。長時間のお留守番などの際はいつもよりも多めに、大きい器に変えるなどしてお水を用意しておきましょう。また、水分補給は食事からも採る事ができます。食事での工夫は、普段柴犬ちゃんに与えているドッグフードに少しお湯をいれてふやかしたものをあげたり、ドライフードにウェットフード・スープ等をトッピングして与えてあげる
事もいいでしょう。夏野菜のトッピングなんかも旬モノですし、良いと思います。きゅうりやトマト、西瓜などは水分も多く、体を冷やす作用があるカリウムも含まれているので夏野菜が好きなワンちゃんにはおすすめのトッピングです。ドライフードに何かを混ぜるのが苦手なワンちゃんには、お水に無糖のプレーンヨーグルトを少し入れてあげる事もできます。ヨーグルトの乳酸菌で腸内環境も良くなり一石二鳥ですね!ただ入れすぎると逆にお腹が緩くなってしまうので注意してあげましょう。
シニアの柴犬の暑さ対策
高齢の柴犬ちゃんは特に暑さ対策をした方がいいでしょう。というのも、年を取ってくると、体温の調整機能も衰えてきます。また、気温に敏感でなくなってくるので気づいたらワンちゃんがとっても熱くなっていた!という恐れもあります。成犬の頃よりも熱中症になりやすいと考えておいて下さい。また、暑い時ってワンちゃんは皮膚で温度調節が出来ない為、舌を出してハアハア息をして体温を下げようとします。これをパンティングといい、このパンティングは結構体力を消耗するのでシニアの柴犬の体の負担が大きくなります。パンティングさせないように、できれば室内飼いの時はエアコンでしっかり温度調節をしてあげ、屋外の場合も冷たく過ごせるスペースを確保してあげましょう。
柴犬のサマーカットはおすすめできない
夏は暑いからサマーカットしてあげたら涼しいんじゃない??と考えている飼い主さん、はちょっと待ってください!サマーカットは柴犬には必要ありません。なぜなら柴犬は夏毛になり自分で体毛を調整しているからです。ダブルコートの犬はシングルコートの犬に比べて皮膚が弱い傾向にあります。体毛が必要以上に短くなると、皮膚への刺激が強くなるので、皮膚トラブルを起こす恐れがあります。サマーカットをするよりも大切な事はこまめなブラッシングです。換毛期で大量に抜ける毛をしっかりとってあげるだけでも、ワンちゃんの体感温度も変わってくるでしょう。
暑い時期のお散歩の工夫
ワンちゃんにとってお散歩は1日の中の大事な運動や気分転換としての役割があります。暑いからと言ってお散歩しないというのは人間側の勝手な言い分です。なので暑くてもお散歩は行ってあげてください。ですが、お散歩をすると体温が上げる事は間違いありません。なのでお散歩時にも暑さ対策を行いましょう。
涼しい時間にずらしていこう。
1日のうち気温は8時頃から徐々に上がり、気温のピークは14時頃、そして16時頃から徐々に下がってきます。この気温が高い時間帯は避けてお散歩へ行きましょう。真夏なんかでは朝は6時頃から、夜のお散歩は18時以降だと結構涼しいですよ。道路のアスファルトや金網なども気温が高い時間帯はかなり高温になっているので、柴犬ちゃんの肉球への影響も大です。熱いアスファルトの上を裸足ではあるけませにんよね?やけどをしてしまう事もあるので、アスファルトを手で触れてみて熱い!と思ったらその時間はお散歩を控えて、少しずらしていく事をおすすめします。
お散歩中の体温上昇を和らげるクールネックバンダナ
お散歩中はワンちゃんが歩いたり走ったりするので体温上昇は防げません。恐らくハアハアとパンティングも出てくることでしょう。そんな時に、クールネックバンダナを巻いていれば、首を冷やしてあげる事で熱中症や体温の上昇を和らげてくれます。こちらの「クールネック 冷えひえボーダー」は冷感素材で、中の保冷剤も有害物質は使用していないもの。見た目もボーダーで爽やかです。夏場のお散歩におすすめですよ。
ソフトジェル クールバンダナ 冷えひえボーダー M [ポンポリース] 価格:2,376円 |
こんな症状に注意。柴犬が夏バテや熱中症になった時の症状や対処法
しっかり暑さ対策をしていても、夏バテや熱中症になってしまう事もあります。こんな症状が出てきたときは夏バテや熱中症を疑いましょう。熱中症になってしまった時、最悪の場合は命を落とす事もあります。早期の発見と早期の対応が非常に大切になってくるので、症状と対処法について覚えておきましょう。
夏バテの症状
・なんだか元気がない
・寝ている時間がいつもより長い
・下痢
・嘔吐
※下痢や嘔吐などの症状が出ると脱水症状になってしまうので注意してください。脱水状態になってしまったら病院で処置してもらいましょう。
熱中症の症状
夏バテが進むと熱中症になってしまうので、以下のような症状がでたら熱中症を疑いましょう。
・呼吸がずっと荒い
・ぼーっとしている
・体が熱くなっている
・ぐったりしている
・ふらふらしている
・よだれが出る
・震えや痙攣
・意識がなくなる
熱中症の応急処置
熱中症の症状が出ていたら、まずはワンちゃんを涼しい所へ移して、体を冷やしてあげましょう。お家にいる時などは水をはったお風呂につからせる事もできます。お出かけ中などの場合は太い血管が通っている首や脇・お腹・太ももの裏側を冷やしましょう。そして、動物病院へ急いで行ってください。あくまでも応急処置という事と、熱中症で後遺症が残る事もある為、きちんとお医者さんに診てもらって適切な治療をしてもらいましょう。夜間などの病院が空いていない場合は翌日には病院へ行きましょう。動物の夜間救急なども地域によってはあるので、夜間救急も探してみましょう。
そして、なにより夏バテや熱中症にならないように日々暑さ対策をしてあげる事が大切です。
おきみちゃんは夏バテなんてしないと思ったからね。
でも、熱中症は怖いからしっかり対策してね。