自宅で飼っている柴犬の噛み癖が治らない、家族だけでなく他人にも噛み付こうとするので困るといった悩みを抱えている飼い主はいませんか?犬種や性格、特徴などによって噛むことが多いというケースはあります。しかし、ほとんどの場合、噛んでしまうのには原因があると考えられます。
そこで、今回は柴犬の噛み癖が治らないときの原因を知り、どのように対処すればよいのか考えてみましょう。基本的なしつけを行なう際に重要なことについても、触れていきます。
柴犬の噛み癖の原因
柴犬に噛み癖があるというとき、原因には以下のような点が考えられます。子犬期と成犬期に分けて、噛み癖の原因を探ってみましょう。
・子犬期の噛み癖、原因は主に3つ
柴犬の子犬を飼っている家庭の多くが悩みがちな噛み癖、子犬期においてはいくつか原因が挙げられます。
遊んでいる中で興奮して噛んでしまう
子犬期の噛み癖で多いのが、このパターンになります。兄弟や他の犬とじゃれあっているときに、興奮してしまい噛んでしまうというケースが多くなっています。興奮しすぎるあまり、飼い主の手から血が出てしまうという場合もあるため、油断は禁物です。
触られたり拘束されるのが嫌で噛む
触られるのが嫌、リードや首輪などで拘束されるのが嫌だというとき、噛んでしまうこともあります。飼い主が抱っこしようとしたときに噛んできたり、散歩に行くためにリードをつけようとして噛まれてしまうということがあるのです。
せっかく可愛い子犬と触れ合おうとしているのに噛まれてしまうとショックですが、子犬のうちは自由に走り回りたいといった単純な動機によるものなので、早めにしつけておけば心配ありません。
構ってほしくて噛む
子犬の頃の柴犬は、甘えんぼです。そのため、構ってほしくて噛んでしまうということもあります。料理をしていると足元にやってきて靴下を噛んできたり、飼い主が読書などの趣味に集中しているときに手や服を噛んでくるといった行動を起こすケースがあります。
成犬期にはあまり見られない行動ですが、子犬の頃はお母さんに甘えたいといった思いから、このような行動を起こすと考えられています。
成犬期の噛み癖の原因は主に2つ
柴犬が成犬になっても噛むことがあるという悩みを抱えている飼い主も、実際に多くいます。では、成犬になってから噛んでしまうのはなぜでしょうか?成犬になってからの噛み癖には、子犬期よりは複雑な原因も関係しています。
噛むことで振り向いてもらおうとする
飼い主が構ってくれず寂しい思いをしているとき、振り向いてもらおうとして噛んでしまうことがあります。噛むことで気づいてもらえるので、癖になってしまうのです。毎日しっかり接してあげることができれば、噛む回数は徐々に減ってくるでしょう。
トラウマや葛藤、不安など
大きくなっていくなかで、柴犬自身にトラウマや葛藤、不安といったものも生まれます。子犬の頃に怖い思いをした、不安な気持ちになることが多いなど、精神面で不安定になっているとき、噛んでしまうということがあります。
トラウマをすぐに消し去ることは難しいですが、葛藤や不安な気持ちに関しては飼い主が上手に接してあげることで幾分か対処できます。そのような思いを抱いている柴犬の場合は、大人になっても噛んでしまうことがあるので、飼い主が理解してあげることも大切と言えるでしょう。
噛む原因別対処法
柴犬は、子犬期と成犬期によって、噛む原因が少しずつ異なります。そこで、噛む原因ごとに、どのように対処すればよいのか考えてみましょう。
構ってほしくて噛むときは痛いとはっきり伝える
子犬期と成犬期の両方において見られる、構ってほしくて噛んでくるときは、はっきりと痛いと伝えましょう。このときに、低めの声で痛いと伝えると、愛犬も徐々に理解できるようになります。
部屋を出て行くまたは無視をする
柴犬が噛んでくるとき、子犬でも成犬でも、部屋を出て行くまたは無視をするという方法を取ってみましょう。部屋に置いてけぼりになってしまうのは、犬にとっては一番辛い罰と言えます。これによって、噛むのはよくないと理解できるようになります。
また、部屋を出ていくまではせずとも、無視をするというのも犬にとっては大きなダメージとなります。無視をされるのも、犬にとっては辛いことです。このような経験を通して、噛むのはダメと学んでもらうことで噛み癖は改善されていくでしょう。
トラウマや不安からの噛み癖は愛犬をリラックスさせてあげよう
柴犬の噛み癖には様々な原因が挙げられますが、トラウマや不安などによって症状が現れている場合もあります。そこで、愛犬と向き合う時間を作り、リラックスできる空間作りを心がけてみましょう。
一日の終わりには飼い主がそばに来て優しく接してあげる、ベッドや布団などを快適なものに変えてぐっすり眠れるようにする、休日は公園などに出かけて思いっきり体を動かすなど、愛犬と接する中でリラックスできるよう工夫してみるとよいです。
効果がなかった対処法
柴犬によくある噛み癖に悩んでいる飼い主が多い中で、おすすめ対処法なども紹介されています。そのなかでも、思うように効果が得られなかった対処法について、口コミを参考にしながら詳細を確認してみましょう。
噛まれたときに「ワン!」と言ったけれど効果なし
“高い声だと喜んでると思われるので低い声がいいとのことです。叫んでみましたが構わず噛んできます。というか聞いてません。高い声でも低い声でもうれしそうに噛んできます。”引用元 https://coco619.com/kamiguse-naotta/
低い声で反抗しても、動じない柴犬は多いようです。むしろ、大型犬など声の低い犬に遊んでもらっていると喜んでしまう場合もあるため、ケースによっては逆効果となってしまうのでしょう。
効果があった対処法
効果がなかったという方法がある一方で、効果があったという対処法も存在します。実際に効果を実感したという人の口コミを見てみましょう。
“ココたんが噛んできたら「ダメ!」と一言叱り、ケージに入れます。しばらくは「出してくれ!」と吠えますが、我慢して大人しくなるのを待ちます。大人しくなったら「いい子だね」とほめてから出してあげますが、また噛んだら、同じことを繰り返します。かわいそうに思えたり、面倒だったりするのですが、これを根気よく続けました。この方法である程度噛む行動が減りました。”引用元:https://coco619.com/kamiguse-naotta/
噛み癖に役立つ便利グッズ
柴犬の噛み癖を改善していくために飼い主ができることはいくつかありますが、いろんな方法を試してみても思うような効果が得られないと嘆いている人もいるでしょう。そこで、噛み癖を治すために開発された便利グッズを活用してみてください。
噛み癖対策のスプレーといえばビターアップル
噛み癖対策に利用できるグッズを探していると必ず見かけるビターアップル、噛まれたら困るものにあらかじめ吹き付けておくと、噛まれずに済むという商品です。家具や靴、スリッパ、コード、靴下など、犬がよく噛むとされているものは家のなかに溢れています。
このようにいろんなものを噛む癖がついていると、火事などのトラブルになることもあります。危険なトラブルを回避するためにも、ビターアップルは活躍します。手を噛まれて困るときにもあらかじめスプレーしておけばよいですし、食糞で悩んでいるときには排泄物に直接吹きかけておくだけで変化を実感できるので、愛犬の噛み癖で困っている人もぜひ使ってみてください。
噛んでストレス発散できる!噛むおもちゃ
柴犬が噛んで困る、ストレスが原因かもというときに活用できるのが、噛むおもちゃです。天然コットン100%で作られているおもちゃなので、愛犬が口に入れたり舐めても安心です。
飼い主と一緒に遊べる取っ手付きのおもちゃが3つ、愛犬が一人で遊べるおもちゃが3つの合計6つの商品が入っているので、お得感も得られるおもちゃとなっています。ピンク色や青色、緑色など、犬の目を引きつけるカラーで作られているのもポイントです。小型犬から大型犬まで、幅広い犬種に利用してもらえるおもちゃとして、多くの人に選ばれています。
こちらの噛むおもちゃは、単に噛み癖を改善してくれるわけではありません。噛むことでコットンが歯の隙間に入り込み、歯周病対策にもつながるのです。犬の歯磨きやお手入れは難しいので、遊びながらお口のケアもできるのは嬉しいですね。
噛み癖がひどいときにはペット用口輪を
本当なら愛犬にはしたくないけれど仕方がないというときの最終手段となっているのが、口輪をはめることでしょう。こちらのペット用口輪は、S、M、Lと3つのサイズ展開になっているので、噛み癖がひどい柴犬で悩んでいるときにも利用できます。
口輪をはめたときに犬が苦痛を感じくいよう、シリコン製になっているのもポイントです。はめるとアヒル口のように見えるので、可愛らしく変装しているようにも見える商品です。長時間はめていることで窮屈感を感じることもなく、犬自身では着脱がしにくいようになっているので、噛み癖対策に利用することができます。
いつも手や足を噛まれて痛い、家具がボロボロになってしまうのを防ぎたいなどといった悩みを抱えている人におすすめです。
愛犬の噛み癖は、早めの対処で改善できます。通販やペットショップなどにも噛み癖対策に活用できるグッズがたくさん販売されているので、使いやすく効果が期待できそうなものから試してみましょう。しばらく継続することで、噛み癖対策のグッズが効果を発揮しているかわかります。一定期間、根気強く続けることが大切なので、飼い主の努力も必要になると言えるでしょう。
噛み癖は脳の病気の場合も
セロトニンの代謝異常によって、成犬になってから噛み癖が治らないケースもあります。セロトニンは本来、不安や恐怖などの感情を抑えるという働きを持つ脳内伝達物質です。感情のコントロールをする、大事な存在なのです。これが何らかの異常によって乱れを起こし、コントロールができなくなり、噛んでしまうという流れになります。
特に柴犬の場合は、セロトニンの代謝が他の犬に比べて弱いという特徴があるため、大人になっても噛み癖が治らないというケースは起こりやすいです。自分の尻尾を追いかけている柴犬を見かけたことのある人も多いと思いますが、この行動もセロトニンの代謝異常が関係しています。セロトニンの代謝が低下することで、より攻撃的な柴犬になってしまうので、早めの対処が肝心となります。セロトニンの代謝異常に関しては、飼い主だけで解決できるものではないので、動物病院で相談する必要が出てきます。
また、犬もてんかんを起こすことがあります。このてんかんによって興奮状態に陥ったとき、噛むという行動を起こすことになります。犬のてんかんの場合は、突発性のものから脳に病気が隠れている可能性もあるため、異常行動が見られたら早めに動物病院で診察を受ける必要があります。
てんかんやセロトニンの代謝異常によって噛み癖が現れているなら、早めに動物病院で相談してみましょう。飼い主がきちんと向き合おうとしても、すぐに解決できる問題ではないからです。専門家の意見を参考に、今後の対策を考えていけると、愛犬の噛み癖を改善できるでしょう。
愛犬の気になることがあれば、気軽に動物病院へ相談できるようにしておくと安心でしょう。頼りになる病院を見つけておいて、定期的に検診などを受けておくと、より獣医も愛犬の変化などを悟ってくれるでしょう。
まとめ
柴犬が可愛くて飼い始めたけれど噛み癖がひどい、家のものも破壊されてしまうといったトラブルに直面したら、噛んでしまう原因を探ってみましょう。原因はいくつかあるので、愛犬の場合どれに当てはまるのか吟味する必要があります。
その上で、効果が期待できる噛み癖対策を実践してみましょう。柴犬の性格やケースによって得られる効果は異なるので、噛み癖対策に利用できるグッズも用意しておくと安心です。ペットショップや通販で手軽に購入できるものが多いので、自宅に常備しておくと噛み癖対策に活用できるでしょう。
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